2月28日(土)、今年度の日本一チームを決める日本選手権決勝が秩父宮ラグビー場で行われていた頃。
近鉄花園ラグビー場では、それ以上に熱い試合が行われていました。
近鉄OB対竹中工務店。花園ラグビー場の東大阪市への売却が目前に迫った日に、近鉄のOBが試合をするという粋な企画です。
キックオフは13時。近鉄OBの面々は、往年の名選手。試合前から妙にテンションの高い選手たちが、懐かしい仲間たちと談笑。中には携帯電話で記念撮影する選手も。皆この日を心待ちにしていたのが伝わります。
それでも、ライナーズのファーストジャージにそでを通すと、シャキッとした姿に。着替え・準備・ウォーミングアップを第1グラウンドで行うという、公式戦では考えられない光景が牧歌的ですが、顔つきがキッとする様は公式戦さながら。1プレーごとに仲間たちから声援とも罵声ともとれる声が浴びせられます。
スコアボードに名前が出ないのが若干寂しくはありますが、スクラム、ラインアウトのセットプレーもそつなくこなし、現役時代をほうふつとさせる突破を試みることも。
試合は15分を3本。スコアは…すみません記録していませんでした(笑) それほど、スコアではなくプレーとみんなの笑顔が心が染み入った試合でした。
終了後はみんなで記念撮影。”近鉄”と書かれたスコアボードを背景に、満面の笑みで締めくくられました。
アフターマッチファンクションは、2階食堂で。屋台形式で、互いのチームや家族が好きずきに語り合います。
近鉄に残った選手、別の道を進んだ選手、見る影もないおなか、動かない脚、円熟味を増した容姿、全てがこの日のために刻まれた年輪。
近鉄の文字が消えるのは寂しいですが、その歴史はみんなで受け継ぐものなんだと感じた一日でした。
記事:前田寛文
写真:山口勝一
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。